水もり自慢に参加してきました!!

「ふくおか水もり自慢!」とは、福岡県内の「水」・「森」など水環境の保全に関わる活動をしている団体(学校、市民団体、NPO、国、地方自治体等)が一堂に会し、それぞれの活動報告等を行うイベントです。

第19回となる今回は北九州で開催され全29団体が参加しています。今回のテーマは、「市民の声から始まる自然再生」として、団体間の交流や行政と市民団体の交流を促進するとともに、他団体の活動状況や手法から課題解決の糸口を見つけられるように積極的に議論が行われている場でした。

始めに、NPO法人北九州・魚部が実施した紫川でのタナゴ生息調査の結果が発表があり、その発表を受けて、人も、生き物も納得できる河川整備を実現できるのか?という視点から、紫川で絶滅したタナゴ類を教訓とした20年後の河川整備について、有識者、行政、市民団体でシンポジウムが行われました。

河川整備は平成21年頃から市民の安全を考慮した治水が進められ、工業都市である北九州が環境に配慮した川づくりを行ってきました。生物の保全についても配慮していたものの、アユの遡上のためになくすことにした「堰(せき)」によって作られていたワンドと呼ばれる池のようになっている地形がなくなり、そこに生息していたタナゴは生息域を失ってしまったのではないかと考えられます。河川を整備してきた行政の方の、反省の言葉がとても印象的でした。

また河川の生物に詳しい専門家の方々も、もっとできることがあったのではないかと自分事としてこれからの河川整備が人にも生き物にも優しい納得できるものにするために議論されていました。

人々の生活、安全を守るための整備が生き物の暮らしを脅かしてしまうこと、生物多様性に配慮したつもりでも、ある一点の生き物にだけ焦点があたってしまうと他の生き物は絶滅してしまう危険性があるという人の環境配慮の危うさも感じました。

この議論は後ろ向きな議論ではなく、今から住める場所を作っていくこと、市民の声を大事にしながら行政と専門家との連携を進めていくことがいかに大切であるか、皆が自分事として責任を持つことの大切さが前向きに議論されていました。

水もり自慢は、山・川をメインフィールドに活躍されている方々が、自分たちの活動を報告し、今後の連携を探っていく場でもあります。子どもから大人まで楽しみながら参加していて、スライドでの発表だけでなく演劇も取り入れた発表もありました。

今回、海をメインフィールドにしているFUNも発表させていただきました。今調査している室見川の河口から博多湾までの映像を使って発表をさせていただきました。実際に映像を見ることで新鮮な発見があったこと、川と海の繋がりについて考えてもらうきっかけになったとの声をいただきました。

学校、市民団体、NPO、国、地方自治体等がそれぞれできることをしながら環境を守っていく、そしてお互いを認め合いながら連携していくための場がこれからも続いていってほしいと思います!ありがとうございました!

今回の発表はYouTubeでも配信されています!ぜひ、ご覧ください。

池田杏美

池田杏美

圧倒的行動力!日本酒大好き。

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